シニアカート 「チョイカ」です。
シニアになってもカッコいい乗り物に乗りたい・・
というコンセプトでちょっとシニアカートらしくないシニアカートを造りました。
若い人も乗りたくなるようなシニアカートを目指しました。
まずはデザインから。
いつもの流れだとここでCADデータの話になるのですが、今回は型の話になります。
VECTORでは目的によって手法を使い分けています。
極少量の試作や複雑な形状は自社の3Dプリンター。
時にはケミカルウッドを直接CNCで削り出して型を造ります。
石膏型も場合によっては使いますが、今回は複数台なのでFRP型です。
アンダーカットが在るため割型です。
成形後、下色を入れます。
部品の一部は協力会社に依頼済みです。
塗装後部品を取り付け組み立て完了。首都大学東京(現在の東京都立大学)の研究室に納品しました。
ハンドルポールについている四角い黒い箱は自律走行の実験に使うユニットです。
ここ数年、自動車の自動運転が話題になっていますが、この頃(8年以上前)からすでにこのような
基礎研究が行われていました。
さて、何をしているかというと電車に積み込んでいます。
製作後、のと鉄道様に協力を頂き、シニアカートと共に電車で移動するという実証実験を行いました。
ラダー(道板:みちいた)を使いシニアカートを車内に持ち込みます。
車内です。ハンドルポールは折り畳めます。
途中の駅です。
電車ってこれっすか?
色々なキャラクターの車両が使われているようですが実際に実証したのはこの電車です。
現地での試乗会なども行いました。
また、観光に来ていた人たちに取り囲まれ大人気でした。
その後試乗を重ね、細部がアップデートされていきました。
試作品を製作するだけではなく実証実験も行い、評価をする。
今回はそこまで踏み込んだ企画でした。